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Kaido Ocean Children 139

「海童」は、読んで字のごとく、サーファーが飲むための焼酎ですね。美味しいです。

【30代半ばのリセットを機にサーフィンに導かれた写真人生】

李リョウ さん

 

「サーフィン」を忘れていた――30歳半ば、仕事に忙殺され、心身のバランスを崩したときに浮かんだのは、そんな思いだった。フォトグラファー、李リョウさんの写真人生は、その気づきで賽が投げられた。

静岡に生まれ、スケートボードに始まり、10代後半は、地元の海でサーフィンに明け暮れた。働き始めてから手がけた色々な仕事は「成功」を納め、人生が順風満帆に見えた。が、その一方で疲弊してしまった自分がいたと言う。

「もう一度やり直そう」。そう思い立ち、若い頃にサーフフィルムで見たサンタバーバラのリンコンの波を目指し、家族と共に旅立った。当時、アメリカの雑誌『Surfer』との出会いにも、大きく影響されたと言う。「スコット・プライスがチューブを内側から撮った写真を見たときは、衝撃でした。どう撮ってるんだろう?」と。だが、恋焦がれたこの雑誌、「読みたいのに意味がわからず、英語を勉強したい!」と切望、アメリカ行きを決意したのだとか。キャンパスライフを体験したいとカレッジに入り、写真はそこで学んだ。卒業後は「カレッジ時代に中古で手に入れたハウジングで、ウォーターショットに挑戦していたんです」。そんなある日、ハワイで水中撮影した写真が、2000年の『Patagonia』のカタログの表紙に採用された。プロカメラマンへの道は、それがきっかけになったと言う。

現在は、写真のみならず、サーフィンの文化を伝えていきたいと、翻訳、ライターとしても活躍する。「この20年で、ほんとうに人生が変わりました。あの時、エイッとリセットしていなかったら、、、」。命がけの水中写真を、怖い反面楽しいという李さん。それは、彼の生き方の、本質なのかもしれない。