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Kaido Ocean Children 141

「良い波の後の海童は格別、ふわっとくる香りがいいですね」

 

初テイクオフから50年、まだまだ現役続行中

川井幹雄さん

 

「いつも波のことを考えてるね。うねりはどうか、風はどうか。サーフィンは思いどうりにいかないところがいい。イメージをもって、それをふくらませて毎日違う波をみる。いろんなタイプの板を削り、試してまた考え、頭の中はそれでいっぱいだよ」。50年前に、外国人のサーフィンを初めて見てカッコいいと憧れ、サーフボードのかわりに手にしたのが、海水浴で使うエアーマットだった。「始めは座ってシューって。で、何とか立てねえかな、って思ったんだ(笑)。本物のボードは高くて買えなかったけど、とにかくサーフィンがやりたくてたまらなかったね」。

 エアーマットサーフィンから、今年でサーフィン歴50年を迎える川井幹夫さん、通称ミッキーさん。生粋の千葉鴨川ローカルであり、日本のサーフィンの歴史を作ってきたひとり、人は彼を鉄人と呼ぶ。小さな鉄人。その鉄人伝説のひとつに、「スタンス変え」がある。彼は始めグーフィーだった。初出場の全日本では、グーフィースタンスで優勝もした。地元のいい波が立つポイントはすべてレギュラー。当時の重い板をバックハンドで動かすのは大変だったし、本場アメリカのサーフィン誌に載っている写真はレギュラーのものばかりだった。「なんだよ、やっぱりレギュラーなんじゃないか、って思ったね(笑)。それからスタンスをレギュラーに変えるのに、物凄い練習をしたよ。なにしろカッコよくマリブをすべりたかったから(笑)」。

 プロサーファーとして名を馳せ、板を削ることを仕事とし、JPSAのロングボードのコンテストデレクターとして、66歳のミッキー川井は今なお現役中の現役だ。今年は50周年記念のスペシャルイベントを開催するという。

「歴史を感じる、時代と逆行する試合をやりたいんだ。眠っているシングルフィンを引っ張り出して、もう一度ワックスをかける...そういうのをね!」。