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伝兵衛蔵だより#10

創業から続く「木桶蒸留」の話

柔らかく上品な味わいの世界へ

2014/10/23

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昔の錬金術が偶然に生み出したお酒「蒸留酒」。”醸造”したアルコールを”蒸留”することで、さらにアルコール度数を高めたお酒ができます。私たちがつくる焼酎もまた「蒸留酒」。いわゆるウォッカやラムといったスピリッツと呼ばれるお酒の仲間になります。蒸留といえば、現代はステンレス製の蒸留器を使って行いますが、伝兵衛蔵では昔ながらの「木桶蒸留器」も行っているんです。今回は、創業以来の焼酎づくりを頑なに守り続ける「木桶蒸留」についてご紹介します。


伝兵衛蔵が「木桶蒸留」にこだわるワケ。

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お酒をつくるには、まず、原料に麹菌や酵母を加えアルコール発酵させます。これを搾ったものが「醸造酒」。日本酒などはこの「醸造酒」に含まれます。次に「醸造酒」に熱を加え、沸騰して蒸発した気体を冷やし、抽出したものを「蒸留酒」と呼びます。簡単言えば日本酒を蒸留すると米焼酎ができるというワケです。「木桶蒸留器」も現代のステンレス製の蒸留器も、蒸留する原理や構造はほぼ同じです。でも焼酎の仕上がりがそれぞれ違ってきます。

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江戸時代から明治初期頃まで、焼酎づくりの主流だった「木桶蒸留」。その特徴は、木の香りが焼酎に移って独特の香りや味わいが出てくる点にあります。ステンレスに比べると熱伝導率は劣りますが、その分ゆっくりと熱が発散される上に、木桶の隙間からガスやアルコールが少しずつ抜けるため、柔らかくて上品な口当たりに仕上がるのです。

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明治元年の創業以来、伝兵衛蔵では「甕仕込み」と「木桶蒸留」で焼酎をつくってきました。「木桶蒸留器」は、その使用期間によっても風味や味わいが変化するのですが、それもまた個性であり、魅力であると私たちは考えています。「木桶蒸留」特有のまろやかでふくよかな味わいは、きっと古き良き時代の焼酎の世界を垣間見せてくれるはずです。

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現代の蒸留器には真似のできない独特の味わいが楽しめる「木桶蒸留」。ですが、実は4年~5年しか木桶を使用できないことと、桶職人さん激減してしまったという事情があり、いまの世の中では維持することがとても大変になってきています。それでも「木桶蒸留」にこだわるのは、焼酎の味の違いからだけではありません。私たちのポリシーである「創業時の味・技・心を守ること」を大切にしているからに他なりません。

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