芋焼酎を片手にハイポーズ!カメラに笑顔を向ける男性陣は、伝兵衛蔵の杜氏たちです。鹿児島は、いわずと知れた”焼酎の国”。県内にある芋焼酎の蔵元の数は113といわれています。この数はもちろん国内一で、年間の焼酎消費量もトップ。1人当たり平均27.5リットル、つまり1升瓶で約15本も焼酎を飲んでいるんです。ね、スゴイでしょ。でも、焼酎の作り方ってみなさんご存知でしょうか?
伝統的な製法を守る伝兵衛蔵の焼酎づくり
鹿児島で焼酎といえばもちろん芋焼酎。でも、まずはお米を洗い、蒸すところからスタートします。なんで芋焼酎なのに米かって? それは米が種麹を培養するのに欠かせない原料だから。いうなれば燃料みたいなもの。米の蒸し具合で種麹の元気度に大きな差が出ますから、それはそれは大事な作業なのです。
できた麹に水と酵母を加えて発酵させる「一次仕込み」、それによってできた一次もろみに芋を投入し(ようやく登場!)、さらに発酵させる「二次仕込み」へ。杜氏の真剣な眼差しの先にあるのはかめ壺に入ったもろみです。発酵が進むと温度が上がります。高温で酵母が死んでしまっては大変!だから杜氏はもろみの状態を常にチェックします。
もろみを2週間ほど発酵させると二次もろみに。そして登場するのが、職人さん手づくりの木製の蒸留器。蒸留器は、その形で味わいが変わるといわれています。まさに「蔵の顔」。この中でもろみを熱し、蒸発した気体を冷やして高濃度のアルコールを含む液体を抽出するんです。さて、どんな味に仕上がるのかな?