まだまだ暑さは続いていますが、暦の上ではもう秋ですね。この時期になると皆さんの住んでいる地域でも様々なお祭りや伝統行事があると思います。いちき串木野市でも、昔からの文化を受け継いでいる様々な行事が行われるのもこの時期です。秋はお米の収穫時期であり、この収穫を祝ったり、その地域に五穀豊穣がもたらされるように神に祈ったりするために秋祭りが行われる地域も多々あります。自然豊かな当市でも、昔から地域ごとに”五穀豊穣”を祈念した踊りや行事が盛んに行われてきました。今回は、その中でも3つの伝統的な行事をご紹介したいと思います。
【市来湊祇園祭】
起源は文化9年(1812年)、市来の八坂神社が建てられた時に遡ると言われています。京都の祇園祭に習って、約200年前の湊町は、宿場町として栄えていた市来のまちではじまったと言われます。威勢のいい掛け声が聞こえてくる男山と、三味線の音色と美しい歌声を響かせながら優雅な女山、それぞれの山車が街中を練り歩きます。地域の保存会の方々を中心に、山車を引いていきます。前夜祭では伝兵衛蔵に山車が集まって共演します。
そして翌日の本祭では、それぞれ山車が見事なほどに装飾され、華やかな山車が街中を練り歩きます。当日も当蔵に集まり各山車の共演がありました。お天気にも恵まれ、たくさんの方々が、観に来られていました。焼酎や伝兵衛クラフトビールなどを振舞い、地域の皆さんと共に祭りを盛り上げました。※平成30年7月27日、28日実施
【大里七夕踊】
いちき串木野市の大里地区で、約400年前から踊り続けられている国指定重要無形文化財です。島津義弘公の朝鮮の役での活躍を称えて踊り始められたのがきっかけと言われています。多くの観客やカメラマンたちに囲まれながら、大きな虎、牛、鹿、鶴などの作り物や大名行列などの踊り子たちも田園風景の中で一緒にまわっていきます。特に目の前で繰り広げられる、巨大な動物と狩人の戦いぶりは迫力満点ですよ。※平成30年8月6日実施
【川上踊り】
いちき串木野市の川上地区で、「大里七夕踊」同様に約400年前から伝統を受け継いでいる太鼓踊りです。市指定無形民俗文化財に指定されています。鉦(カネ)・4名、太鼓・14名で鉦や太鼓を打ち鳴らしながら踊ります。踊り子の中には女性や、地元の小学生も参加し、伝統芸能を継承しています。太鼓踊りは、虫追いと雨乞い踊りを兼ねていて、農民の踊りだそうです。川上踊りを行うこの時期にはお米のはながさいて、これから実を実らせる大事な時期でもあり、そのタイミングで「五穀豊穣」や「平和」を祈願して踊られます。ちなみに、「五穀豊穣」の「五穀」とは、「米」「麦」「粟(あわ)」「黍(きび)」「豆」を指します。※平成30年8月26日実施
このように歴史や伝統を受け継ぎ、自然豊かなこのまちで、伝兵衛蔵では焼酎造りを行っています。いよいよ芋焼酎の仕込みシーズンとなりました。蔵では実際に焼酎を仕込んでいる様子を間近でご覧いただくこともできますよ。是非お越しくださいね。
【蔵見学に関するお問い合わせ先】
焼酎蔵 薩州濵田屋伝兵衛
TEL:0996-36-3131
9:00~17:00 (水曜定休)