自社農園「伝兵衛さんの芋畑」で、地域の子どもたちや関係者の皆様に自然を大切にする心や思いやりの心を育み、鹿児島県の伝統産業である本格焼酎への関心を深めて頂くことを目的に、2007年から毎年、焼酎仕込みの原料となるさつまいもの「苗植え体験」を春に、「芋ほり体験」を秋に行っています。
今年も地元の保育園児の皆さんと一緒に芋ほりを行いました。収穫する芋は黄金千貫で、5月に苗を植えたさつまいもがどれくらい立派に育っているか、園児の皆さんはわくわくした表情で芋掘りをスタート!元気に掘り進めていき、皆さんあっという間に袋いっぱいに大きなさつまいもを収穫でき、とても満足していたようでした。
芋を掘り終えると、伝兵衛蔵へ移動し、お勉強の時間です。さつまいもといちき串木野市についてのお話をしました。それから皆さんには蒸した焼酎仕込み用のさつまいも「黄金千貫(こがねせんがん)」を試食してもらいましたよ♪甘く、ほくほくしていて美味しかったです。
さて、当日に園児の皆さんと一緒に勉強をした「さつまいも」について、ここで一部を特別にご紹介いたします。
まずはさつまいもが立派な芋に育つまでをご紹介します。さつまいもを育てるためにはまず畑の雑草を取り、土をつくり、畝(うね)立てをします。土つくりは美味しい芋を育てるためには重要です。
準備が整うと、「苗植え」をおこないます。植えた苗は、葉から日光や水分を吸収して、植えてから約2か月でどんどん育っていきます。秋になると葉は枯れていきます。葉が枯れるということは、「芋ほり」の時期がやってきたサインです。
ところで、さつまいももかわいらしい花を咲かせるのですが、その花が、ある花とそっくりなのですがご存知ですか?上の写真をご覧ください。「アサガオ」の花とよく似ていませんか?
それではもう一つ皆さんに質問です。そもそも私たちは「さつまいも」のどの部分を食べているのでしょうか?葉?茎?根?
正解は・・・・「根」です。太陽の光を浴びて「葉」でつくられた栄養は、「根」に運ばれます。根に栄養がたまり、その部分が大きくなることで、「さつまいも」になるわけです。園児のみなさんが掘ったさつまいも(黄金千貫)も、おとうさんやおかあさん、おじいちゃんやおばあちゃんの今晩の「だいやめ(※)」の1杯としてうまれかわっていくのです。
12月は「師走」というだけに何かとあわただしく、忙しくもなるこの季節。「忙」とは、心をなくすと書きます。そんな忙しい時こそ、ちょっと休憩し、焼酎お湯割りで一息ついてみてくださいね。
(※)「だいやめ」とは、『晩酌して疲れを癒す』という意味を表す鹿児島の方言。