日本中が沸いた「令和」初日の5月1日。当蔵から創業150周年の集大成として、プレミアム本格芋焼酎「永福伝」が発売されました。薩摩焼窯元の十五代沈壽官監修による、竹を模したオリジナルのボトルには〝節目を大切に″という想いが込められています。「節目」には、「ふしめ」「せつもく」と2通りの読み方があり、「節目を迎える」「人生の節目」など、人生のターニングポイントや岐路において使われる表現です。
竹は、高く伸びるために「節」がある。
では、そもそもなぜ竹には節があるのでしょうか。インターネットで調べてみると、「竹は、高く伸びるために節がある」と書かれたサイトが多く見受けられます。竹の節について研究した大学の発表によると、「竹は中身が空洞で、ところどころに節を持つことが知られているが、多くの植物の中で竹だけがこうした特徴を有しており、互いに隣り合う節と節の間隔が、ある一定のルールに従うよう絶妙に調節され、結果として、野生の竹が『軽さ』と『強さ』を併せ持つ理想的な構造を『自律的に』形成している」とのことです。この自然が生み出すバランスが竹を高く伸ばし続け、その集合体を「竹林」と呼んでいます。
「竹林」といえば、鹿児島県と深い関わりがあります。竹で構成された林の総面積が日本一で、およそ1万6,000ヘクタールもの広さを誇り、諸説によると中国原産の孟宗竹(もうそうちく)が琉球から薩摩藩に伝わったのが日本で最初(1736年)であると、鹿児島市の仙巌園(せんがんえん)の碑文に書かれています。
人生における「節目」とは
ロシアの作家アントン・チェーホフは、人生を竹に見立てて、「大きな出来事は竹の節であり、節と節の間にある生活の連続こそが人生である」と語ったそうです。何げない日々を繰り返す中で、あるとき節目がやってきて重要な選択を求められることがあるかもしれません。人のライフスタイルや価値観の多様化が加速していく令和の時代。節目を迎える時期もひとそれぞれでしょう。節に辿り着いた時に一息ついて、過去の節目を振り返り、「よし!」と気合いを入れてまた歩みを進める。その積み重ねが、心豊かな人生を送る秘訣なのかもしれません。
鹿児島県を代表する薩摩焼窯元と焼酎蔵が、互いの魂を注ぎこんだプレミアム本格芋焼酎「永福伝」。ボトルには、金をあしらった4つの節で明治元年創業からの歴史を刻み、緑色の淡い色合いで伸びやかに成長する若々しさが表現され、その酒質は当蔵で13年間じっくりと熟成させた本格芋焼酎のまろやかで濃厚な香りと味わいを堪能できる〝焼酎造りのひとつの到達点″とも言えます。薩摩の伝統産業を牽引する「薩摩焼」と「本格焼酎」から生まれたこの結晶は、世界を目指す薩摩の芸術文化が令和の時代に放つ作品とも言えるでしょう。
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