レトロな橋を渡る彼女。奥には鳥居が見えるけど、どこの神社?
絶景と伝説に満ちた小さな島
ここは串木野の照島神社。名前の通り『照島』は小さな島なんですよ。先ほどの赤い橋は太鼓橋っていいます。太鼓橋も本殿に続く参道の階段も、情緒たっぷりでとてもいい雰囲気なんですが、それ以上にここは冠岳に並ぶ串木野のパワースポットとしても有名なんですよ。
照島神社には本当に伝説が多い! 中でも有名なのが、「ある漁師が不漁の日に沖で不思議な形をした無人の小舟を見た途端、不思議なことにいきなり大漁になった。小舟はいつの間にか姿を消してしまったが、ある日再び夕日に反射して神々しいまでに輝く小舟が現れ、翌朝には照島に流れ着いていた」というもの。
漁師たちはこの小舟を漁業の守り神として祀ることにしたそうです。あと、ここにある『男池(おぶち)』『女池(めぶち)』という場所には、イザナギノミコトとイザナミノミコトの第三御子・夷の三郎の神がここで養生している間、釣りをしながら両親を偲んでいた、なんていう伝説もあります。
照島のすぐ隣は照島海岸。目の前には東シナ海が広がっています。この光景は他ではなかなか見られないかも。海風が気持ちいい! そうそう、ここは薩摩焼発祥の地でもあるのだそうです。薩摩焼といえば『美山』という場所が有名なんですが、串木野が発祥だったとはちょっと意外…?
薩摩焼は朝鮮出兵の際、島津義弘公が朝鮮の陶工を連れ帰ったことがルーツです。その中で鹿児島に行くことを拒否した陶工が上陸したのがここ串木野。最初はここに窯元もあったそうなんですが、良質な土が取れなくなり美山に移動したというわけです。うーん、ここには本当にたくさんの伝説がありますね!
照島神社の鳥居近くには、串木野の海の幸がそろう『照島 海の駅』という物産館とマグロ料理が堪能できる『海の家食堂』もあって、休日には多くのお客さんで賑わっているんですよ。それと最後に一つだけ、照島神社ならではの不思議な現象を教えちゃいますね。
そう、猫です。照島神社には猫がいっぱいいるんです! 太鼓橋や鳥居の近く、海岸沿いの岩場あたりをたくさんの猫がうろついています。みんな堂々としていて、ちょっと神々しい雰囲気すら感じられます。この猫たちも神社の守り神なのかもしれませんね。
Information
照島神社
いちき串木野市西島平町410