皆さん、「地球温暖化」や、「〇〇汚染」など、このような言葉を耳にしたことはありませんか。近年、世界中でさまざまな環境問題に直面しており、深刻化が進んでいます。鹿児島の風土のもとに酒造りを行っている私たちにとっても、限りある自然を守っていく事は重要です。
傳藏院蔵は、東シナ海を望む自然豊かな鹿児島県いちき串木野市にあります。2000年に高品質な焼酎の生産性向上を実現するため、最新鋭の技術と設備を導入した焼酎製造蔵として建設されました。
”地球資源は有限”という視野に立ち、本格焼酎の歴史と伝統の継承と革新、未来への普及と継続に必要な社会環境、自然環境の維持・継続・改善に努めています。
美味しい焼酎造りも自然の恵みがあってこそ。環境保全に向き合う革新の蔵・傳藏院蔵の取り組みをご紹介いたします。
●太陽光発電機の活用
合同会社さつま自然エネルギーの産業用ソーラー事業に参加し、傳藏院蔵の工場の屋根に太陽光パネルを設置し、自然エネルギーで発電することで電力不足問題に貢献しています。また遮熱効果により光熱費削減が期待できます。傳藏院蔵内にはテレビモニターが設置されており、日々の発電量を確認することができます。
さつま自然エネルギーサイトはこちらから
●焼酎粕のリサイクル活用
焼酎造りの際に排出された焼酎粕をメタン発酵させてバイオガスを取り出し、ボイラーの燃料として活用しています。ボイラーで作った蒸気は焼酎の製造工程で利用しています。さらに家畜の飼料や堆肥の原料などにも利用しています。
●発電機燃料の転換による環境負荷の軽減
発電機の化石燃料を減らす取り組みとして、LNG(天然ガス)を使用しています。LNGは化石燃料に比べ、CO2の排出量が1/3に減り、SOX(硫黄酸化物)がゼロになることで、重油の燃焼の際に発生する煤(すす)がゼロになります。そして、NOX(窒素酸化物)の排出量が半分に減少します。よって化石燃料と比べ、環境負荷がとても小さくなります。また、発電した電気は自社で使用し電力供給を抑え、電力不足問題にも貢献します。
九州電力との連携による電力不足問題への貢献
今年の1月に大雪が降り、高速道路での立ち往生が繰り返し報道をされていたのも記憶に新しいと思いますが、この寒波の影響で全国的な電力不足問題が起きていました。濵田酒造では九州電力と連携し、発電機の稼働率を上げ、九州電力からの電力供給を抑える事で電力不足問題に貢献することができました。
●水資源の取り組み、廃棄物の削減
傳藏院蔵設立と同時に排水処理施設を設置。焼酎造りに使われた水や、掃除に使われた水は水質を保全するために、処理をしてから市の下水に送っています。
また、芋を洗う時に発生する芋の皮や根っこなどには、水分が多く含まれています。そのまま産業廃棄物として処理するのではなく、固液分離装置で液体と固体に分けて、液体は排水処理施設へ、固体は産業廃棄物として処理することで、廃棄物排出量を30%削減しました。
●地球温暖化対策
地球温暖化の影響の一つとしてフロンガスの問題があります。フロンガスはエアコンの冷媒に使われ、オゾン層の破壊に直接的に破壊すると言われています。設備メンテナンスにおいて、オゾン代替ガスといった環境負荷の低い装置を意識して切り替えを行っております。
おいしい焼酎をひとりでも多くの方に
食の安心・安全への取り組みは、環境保全にもつながります。未来のために濵田酒造はこれからも「おいしい焼酎をひとりでも多くの方に」をモットーに、質の高い本格焼酎づくりに励んでまいります。
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