日本全国の鉄道に4000種以上もあるといわれる「駅弁」。思い思いの小さな箱からは、その土地の食材、文化、歴史、作っている人たちの人柄や優しさまで伝わってきます。「駅弁」は旅先の土地を知り、愛するための手がかり。特にレトロから近未来デザインまで、鉄道ファン垂涎の列車が数多く存在するJR九州は、スター駅弁の宝庫。鹿児島にはこれまで何度も九州駅弁グランプリで優勝に輝いた名物駅弁もあります。初夏の1日、『海童』のワンカップを持って、レトロ列車「特急はやとの風」に乗り込みました。
車窓の主役は駅弁と景色とワンカップ。
「特急はやとの風」は、九州新幹線が新八代と鹿児島中央駅間で部分開業した時にスタートした観光列車で、現在は鹿児島中央と吉松駅間を1日2往復しています。デザインは、有名な「ななつ星」をはじめ多くの名列車をデザインしている水戸岡鋭治さんです。車内には誰もが自由に利用できる展望スペースも完備。鹿児島中央駅を出発するとしばらくして、錦江湾ごしに雄大な桜島の姿。その後は山間部の緑の中をまっしぐら。レトロな嘉例川駅に着く頃、グランプリ駅弁「かれい川」に遭遇。お楽しみは、まだまだこれからです。
写真左/「百年の旅物語 かれい川」有形文化財登録の肥薩線嘉例川駅から、駅弁グランプリ連続優勝を果たす実力派。竹皮の器の中、地元で原木栽培した椎茸や霧島の棚田で取れた「ひのひかり」を使用。野菜の水分だけで揚げた紅さつまいものガネ(鹿児島弁で天ぷら)など、地元の食材を使いながら、一つひとつていねいに作られたものばかり。写真右/「かごんま黒黒黒」鹿児島県推奨の鹿児島黒牛、黒豚、黒さつま鶏を一つのお弁当に!
写真左/「えびめし」創業以来50年の歴史を誇る出水駅の有名駅弁。名物の赤エビを、噛むほどに風味広がる炊き込みご飯に仕上げ、多彩なおかずとのハーモニーを。写真右/「枕崎浜めし弁当」魚を知り尽くしたプロ集団・枕崎浜友会厳選のお魚系駅弁の頂点。鰹、天然ブリ、かます、たか海老、赤ムロ、サバなど地魚尽くし。
写真左/「桜島灰干し弁当」魚や肉など、選び抜かれた鹿児島の食材を桜島の火山灰で挟んで熟成させた駅弁グランプリ常連の鹿児島の新特産品。空弁としても、現在人気上昇中。写真右/「極 黒豚めし」出荷証明書付き鹿児島産純粋黒豚を、特製醤油ダレで焼き上げたヒット駅弁。
今回、駅弁旅のお供をしたのは『芋焼酎 カップ海童』。海童オリジナル原酒を使用した、本格芋焼酎の水割りです。割り水に、地元いちき串木野市「冠岳」の伏流水を使用して、焼酎1に対し、水1の割合で割ってあります。アルコール度数12度ですが、コクと芋の甘い香がしっかり味わえる、本格芋焼酎の水割りです。通常販売されている水割り焼酎は、容量が180ml~200mlが主流ですが、270mlと飲み応えあるたっぷりサイズで、ゆったりした列車の旅に最適です。
Information
「かれい川」の購入方法
「かれい川」は「特急はやとの風」車内でしか購入できません。事前(2日前迄の要予約)にJR九州の窓口で駅弁引換券を購入。(月曜日と年末年始(12/30~1/3)は駅弁販売休)
※JR九州のエリア以外に住んでいる場合は、JR九州旅行・旅の予約支店へ電話予約可能。
※その他の駅弁は、すべて鹿児島中央駅で購入できます。