薩摩藩にとって重要な拠点の一つだった串木野金山
勇猛果敢なことで知られていた薩摩の武士。戦国時代から江戸時代、そして明治維新と日本の歴史において、数々の名だたる功績を残してきました。
しかし鹿児島の大地は、鹿児島湾から噴出した火砕流が堆積し、広い平野部は少なく,火山灰土壌で稲作に適していません。その上、桜島の噴火、夏場には台風、土砂崩れといった災害も発生しやすく、農業生産性はかなり貧弱だったといわれています。
時に江戸時代、決して裕福とは言えない、薩摩藩でしたが琉球との貿易などとともに藩の財政を支えたといわれるのが金山でした。
山ヶ野金山(鹿児島県霧島市・さつま町)、鹿篭金山(鹿児島県枕崎市)、そしてここ薩摩金山蔵のある芹ヶ野金山(鹿児島県いちき串木野市)という三つの金山から産出された貴重な金が藩を支え、やがては幕末に奔走した維新の志士の軍資金として蓄えられたとも言われています。
希少性の変わらない金と同様に貴重な歴史の数々
薩摩藩を支えた金山は、日本でも有数の規模を誇る金山として知られていました。
それから時は流れ明治時代には三井鉱山が経営を引き継ぎ、大正時代には近代的な精錬方法による工場が完成。その当時は産出量が日本一という記録も達成しました。
その後も太平洋戦争にともなう休山をはさんだ後も、坑洞を広げ、多くの金が採掘されましたが平成6年に操業を停止。「ゴールドパーク串木野」という採掘現場の見学や砂金採り体験などができるテーマパークとして営業をしていた時代もありましたが、平成15年に閉鎖となりました。
ゆっくりと時を重ねることができるこの場所で生まれた本格焼酎「薩摩焼酎金山蔵」
350余年にわたり掘り続けられた総延長120kmの坑洞は、年間を通して気温が一定で、焼酎の貯蔵・熟成にとてもよい環境です。そのことに着目し、濵田酒造の「薩摩金山蔵」として平成17年に新たな歴史が動き出しました。
甕仕込みと甕貯蔵の蔵を構え、明治以前の焼酎づくりをコンセプトに、焼酎づくりを行っています。これら、昔の業(わざ)を伝える仕込みの様子は、坑洞内の仕込み蔵で見学することも可能です。
また、この串木野金山を含む「串木野麓」は令和元年5月20日、「薩摩の武士が生きた町~武家屋敷群「麓」を歩く~」のひとつとして、県内9市の麓とともに認定されました。
この歴史ある金山蔵で、独自の黄金麹(おうごんこうじ)で仕込み、金山坑洞内で貯蔵を行った、唯一無二の焼酎づくりによって生まれる「薩摩焼酎金山蔵」。歴史と奇跡の麹と坑洞という環境がなければ生まれなかったこの味を、ロマンに浸りながら味わってみて下さい。
Information
■薩摩焼酎金山蔵
内容量:720ml
容器:瓶(専用化粧箱付)
原材料:さつまいも(鹿児島県産)、米麹(国産米)
麹:黄金麴
アルコール分:25度
【商品説明】
鹿児島県産「黄金千貫」使用、幻と呼ばれた「黄金麹(おうごんこうじ)で仕込み、金山坑洞内貯蔵によるほかでは真似できない焼酎つくりが特長で長期貯蔵した唯一無二の本格芋焼酎です。華やかな香りと深くまろやかな味わい、余韻をお楽しみ頂けます。