人口ひとり当たりの芋焼酎の消費量が日本一、全国の約3倍と言われる鹿児島県。つまり、飲酒人口のほとんどが芋焼酎を飲んでいるという計算になります。それはもちろん、郷土のお酒を愛しているからに他ならないのですが、もうひとつ理由がありました。鹿児島県は全国の都道府県で唯一、清酒の酒蔵がない県だったのです。実は40年以上前には日本酒が作られていたという記録はあります。しかし、いつしか鹿児島県産の清酒は作られなくなっていました。
焼酎造りを進化させるための清酒造り。
江戸時代までさかのぼること350年前、島津家第19代太守である島津光久公の頃に鉱脈が発見された串木野金山。ひと頃は日本一の産金量を誇った歴史を受けついだ薩摩金山蔵では、焼酎貯蔵に快適な環境の地下坑洞でこだわりの焼酎を造ってきました。本格焼酎の本場として、全国に名を馳せる鹿児島ですが、40年来の時を経て、金山蔵では満を持して清酒造りに着手しました。本格焼酎造りとは異なる領域から学ぶことで進化を重ね、さらに本格焼酎の真価を深めることができると信じながら…。
本格芋焼酎の本場、薩摩の地にあって、約40年間造られてこなかった清酒。そこには、南国鹿児島の温暖な気候での温度管理の難しさが起因しています。そんな背景の中、各焼酎蔵は、本格芋焼酎がどうやったらおいしくなるか日夜、研究に研究を重ね、本格焼酎を進化させてきました。ただ、本当に今ある本格芋焼酎の姿が完成形なのでしょうか? 「今」をより進化させるために、薩摩金山蔵では「國酒」としてルーツを同じくする「清酒」造りにも取り組んでいます。
本格焼酎造りでは見えなかった、知恵や技といった気づき、そういったものを次の焼酎造りに活かせるように造り上げた、どこに出しても恥ずかしくない薩摩の清酒『薩州正宗』。米のふくよかな香りと、ふくらみのあるきれいな味わい、香り立つフルーティな風味をお楽しみください。少し冷やすと、その味わいがより際立ちます。焼酎蔵が心を込めて造り上げた薩摩の清酒をお届けします。
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