毎年、春の訪れとともにニュースや挨拶でも交わされる桜の開花。日々の気温や翌日の天候と同じくらい、開花日の予想に一喜一憂するのがこの季節ではないでしょうか。
ここ金山蔵の庭園も春の主役の一つは桜の花です。数年、花見のスタイルが変わっても、桜の花を待ち遠しく感じる気持ちは変わりません。
桜の花ことばを調べてみると、「精神美」「優美な女性」「純潔」という言葉が出てきます。桜が満開になった時の優美な姿、そして散る際の潔さ、その風景に表面だけではなく芯の通った内面の美しさ、散りゆく姿のはかなさなど、桜の開花から散りゆく様まで、私たちにさまざまなメッセージを届けてくれることが愛される理由なのかもしれません。
春の歌にも詠まれる桜のはかなさ・美しさ
桜といえば、その種類の多さも特徴ですが、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、ヤマザクラ、カンヒザクラ、カワヅザクラなど、その種類は日本だけで600種を超えるともいわれています。
春の訪れを楽しむ行事として親しまれているお花見ですが、ルーツをさかのぼれば奈良時代に貴族が梅の花を愛でていたことに由来し、桜の花を眺めるようになったのは平安時代ごろからともいわれています。
平安時代に記された「源氏物語」や「古今和歌集」にも春の歌として桜を詠んだ句が残されていることからも、時代を越えて平安貴族にも桜の花は好まれていたことが分かります。
また百人一首にも、
・古の 奈良の都の 八重ざくら 今日九重に 匂いぬるかな(伊勢大輔)
・久方の 光のどけき 春の日に しづこころなく 花の散るらむ(紀友則)
・花の色は 移りにけりな 徒に 我が見世にふる ながめせしまに(小野小町)
・高砂の 尾の上の桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ(権中納言匡房)
などの句が歌われています。
桜をただの花ではなく、思い人や変わりゆく人の心などを重ねて、物思いにふけるのは、昔も今も変わらないのかもしれません。ただし、これらの歌人たちが見ていた桜は、私たちがよく目にする「ソメイヨシノ」ではないというのも、なんだかおもしろいですよね。
桜ラベル「金山蔵坑洞内甕貯蔵」
桜を眺めながら、ゆっくりと味わいたい本格芋焼酎といえば、「桜ラベル」の金山蔵坑洞内甕貯蔵です。
鹿児島県産のさつまいもを薩摩金山蔵にしかないオリジナルの黄金麹で仕込み、常圧蒸留、坑洞内で甕貯蔵した季節限定の焼酎です。黄金麹に由来する、果実のような甘い香りが特長です。坑洞内の大甕で貯蔵熟成されることにより、まろやかでふくらみのある味わいはこの上ない酔い心地を誘ってくれます。数量限定でクリアケース入り。ぜひ、今年のお花見のお供にお楽しみください。
Information
■【本格芋焼酎】桜ラベル「金山蔵坑洞内甕貯蔵720ml」は現在販売を終了しております。
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