全国各地からアマチュアを中心とした文化団体や愛好者が集まり、各種文化活動の成果を競い合う日本最大の文化の祭典「国民文化祭」。記念すべき第30回は、いよいよ鹿児島の出番! 南北600kmに渡る広大な県土、個性ある歴史と、多種多様な食文化や豊富な温泉、豊かな自然など「本物」の素材があふれる鹿児島の魅力を全国・全世界へプレゼンテーションする16日間。絶賛、開催中の国文祭へ行ってきました。
鹿児島が巨大な文化祭となる16日間。
オープニング・フェスティバルが行われた鹿児島アリーナへの玄関口では「そらの文化祭」と「お茶の祭典」がお出迎えしてくれました。そらの文化祭では、ふだん見ることができない管制塔、航空機のコックピット、格納庫、車両などの見学会やちびっ子制服の着用と撮影会。お茶の祭典では、「ちゃいっぺ(お茶を一杯)」を合言葉に、鹿児島空港や鹿児島中央駅でおもてなしの心を込めたお茶のサービス。仙巌園では茶道・煎茶道の各流派によるお茶会も開催されました。
鹿児島アリーナ・開会式オープニングフェスティバル
メイン会場となる鹿児島アリーナでは、鹿児島県が誇る自然・歴史・伝統・文化など、鹿児島ならではの魅力を最大限に発揮する盛大なオープニングフェスティバルが行われました。開会式典には皇室から皇太子殿下ご夫妻もお見えになり、お言葉を頂きました。会場の外でも、鹿児島県内の郷土玩具の出品や郷土芸能のパフォーマンスなど盛り沢山。さまざまなウェルカムイベントで盛り上がりました。
写真左/金山蔵だより#40にご登場頂いた垂水人形の中島さんも人形のブースを出店。お元気に垂水人形に込められた夢や、歴史などを説明していらっしゃいました。写真右/この日は、かごしまPRキャラクター、ぐりぶーの元に、全国のゆるキャラが友情出演。会場内はゆるキャラで一杯になっていました。
写真左/南北600kmに渡る鹿児島の各地区から、伝統芸能のチームが大集合。思い思いのパフォーマンスを繰り広げていました。写真右/ふるまい餅のコーナーはいつも長い行列、誰もがつきたての餅の魅力にメロメロでした。
写真左/垂水人形のほかにも、繊細な薩摩雛など鹿児島中から伝統工芸の担い手たちが集まりました。写真右/毎年、渋谷道玄坂で開かれる渋谷鹿児島おはら祭りにも出演している「ヤング踊り連」は鹿児島女子短期大学の学生さんたち。
鹿児島中央駅AMU広場・かごしま漫画フェスティバル
駅前のAMU広場では、「クールジャパン」のひとつとして世界で人気の漫画を通じて鹿児島の魅力を発信する「かごしま漫画フェスティバル」を開催。若手人材の発掘を目指した「かごしま漫画クロデミー賞」の発表が行われました。黒豚・黒牛・黒酢などの鹿児島の黒文化に新たに漫画が加わります。メインステージには『カイダンにっき』などで有名な晴十ナツメグさんも登場しました。
写真左/鹿児島は『ライアーゲーム』の甲斐谷忍さんほか、多くの有名漫画たちを輩出しています。鹿児島出身の漫画家たちの作品を紹介するコーナー。写真右/ハロウィーンの時期にちなんで、美大の学生たちにフェイスペイントをしてもらい、記念撮影する人たちもたくさん。
写真左/会場は「トリック・オア・トリート!」のハロウィーンの子どもたちでいっぱい。漫画コーナーで、お母さんやお父さんと伸び伸び遊んでいました。写真右/今年のかごしま漫画クロデミー賞大賞を受賞したのは、現役のイラストレーターでもあるjori jokoppyさんの『かごっま灰ガール』に決定。おめでとうございます。
写真左/AMU広場から続く歩道には「3トリー美術館」など、鹿児島県内で活躍するアーティストたちのブースも出現。カーペインティングやいろいろの技法でストリートを盛り上げます。写真右/歩道の上に出現したフォークミュージックが聞こえてきそうな昭和な部屋。古き佳き時代の一場面を再現しています。
維新ふるさと館・薩摩維新ふるさと博
鹿児島中央駅のほど近く、多くの偉人たちを輩出した鹿児島市加治屋町では、鹿児島国民文化祭と明治維新150年カウントダウンに寄せた薩摩維新ふるさと博を開催中。「ようこそ維新へ」をキャッチフレーズに、維新と出会う時間旅行を体験できるさまざまなイベントが開催されています。
写真左/維新ふるさと館の周りでは、青空古書店も開店中。本屋では見つからない懐かしい昔の本が所狭しと並んでいます。写真右/篤姫で有名な南州橋には、鹿鳴館時代のノスタルジックな装いで盛装した薩摩維新おもてなし隊にも出会えます。
写真左/維新ふるさと館近くで出会った紳士。年齢も性別も超越したエレガントさで、いつもみんなに優しい笑顔を運んでいます。写真右/古書店の近くで見つけた消しゴム版画コーナー。いろんな似顔絵のほか、薩摩の偉人たちアイテムも販売していました。
かごっま屋台村・焼酎と食の文化フェスタ
焼酎と食の本場・鹿児島では、国民文化祭は日が暮れてからも続きます。鹿児島の笑顔と郷土の味に出会える25軒の人情屋台が並ぶかごっま屋台村では、講演会や鹿児島の酒席での遊び「なんこ」大会、さつま狂句コンテストや郷土芸能屋台村ライブなど、多彩な企画で「国民文化祭 チェスト行け!」提案を盛り上げます。
写真左/街ぐるみで盛り上がる鹿児島文化祭は南北に広い鹿児島のあちこちで、いろんな企画が満載。この後、15日まで鹿児島の熱い日々が続きます。写真右/かごっま屋台村では、鹿児島の本格焼酎と郷土料理がセットでワンコイン! この機会に、異国情緒あふれる鹿児島の食を堪能しよう。
「本物。鹿児島県」~文化維新は黒潮に乗って~をテーマに10月31日から、鹿児島のあらゆる場所で繰り広げられてきた国民文化祭・かごしま2015。明治維新を成し遂げた先人たちと同じ血と気概が綿々と受け継がれた、おもてなしの心にあふれた鹿児島ならではの祭典は、国内外の熱い視線とエールに包まれながら11月15日(日)にエピローグを迎えます。
Information
ひっとべ!かごしま文化祭
鹿児島県鹿児島市鴨池新町10-1 鹿児島県県民生活局国民文化室内
( 第30回国民文化祭鹿児島県実行委員会)
TEL:099-286-2863