イベントを企画した宮内淳次さんに教えてもらったサワーポメロの話
伝兵衛蔵のあるいちき串木野市の特産品「サワーポメロ」。鮮やかな色と爽やかな味わいのかんきつ類サワーポメロが主役の「まるっとポメロまつり」が3月31日まで開催されています。
その内容も、1月の収穫体験から、温泉でのサワーポメロ湯、サワーポメロを使った料理やお菓子の販売などサワーポメロを余すところなく感じ、楽しめ、味わえるイベントとなっています。
今回は、このイベントの発起人でもある、「お菓子の菊屋」の4代目で代表取締役の宮内淳次さんに話を伺いました。
生産者のこだわりが詰まったサワーポメロ。その魅力をもっと多くの人に
地域の人達に愛されている「お菓子の菊屋」。さまざまなお菓子が並ぶ中に、サワーポメロを素材にしたものも並んでいます。かるかんや最中などの定番から、美しい琥珀糖、サワーポメロの形をしたバウムクーヘンまで、地域の素材を活かしたお菓子は根強い人気があるそうです。
お菓子職人である宮内さんにとってのサワーポメロの魅力を聞いてみると、
「サワーポメロは畑から香りがしてきたら収穫をするっていうくらい、収穫時期一つにも生産者のこだわりが詰まったものなんです。うちの場合はその香りをまず大切にしようと思っているので、どのようにしたら香りを楽しめるか、というのをコンセプトに作っています。」
――今回、このイベントを立ち上げたのはどのようなきっかけからだったのですか?
「一般に青果として流通するサワーポメロは、正規の値段でお客様に買ってもらえるので、生産者にお金がちゃんと入ります。でも今回のイベントで使っているサワーポメロは、大きさや傷、形など市場で規格外品となってしまう実です。規格外品はそのまま捨てられたり、加工されたりしてしまいます。そうなるともったいないだけでなく、サワーポメロっていう名前も消えてしまうんです。
せっかくの特産品なのに作り手がいなくなるのは淋しいことです。少しでも知名度を上げて、もっと違う食べ方や楽しみ方を知ってもらいたい。地域内で循環させることができれば生産者の助けになれないかなという思いがありました。」
準備期間はわずか2か月。サワーポメロへの思いが地元を動かした
その思いから動きだしたのが2023年の10月末と聞きました。
「準備期間って本当に2ヶ月くらいですね。1月はサワーポメロの収穫体験がしたいし、2月は温泉の企画もやりたい、実際に味わってもらいたいし、という欲張りなプランを立てました。時間 期間が短いので、地域での繋がりや、飲食店をしている知り合いを中心に挨拶に回りました。時間のない中ですが、皆さんから良い返事をいただきました。
しかも規格外のサワーポメロをもらえるっていう感覚じゃなくて、農家さんが示した金額で購入するということも快諾してもらいました。
サワーポメロをどうにかしたいと、熱く語っていたのを皆さんに理解してもらい、協力していただいて嬉しかったです。」
――今年のイベントは見事な成果を残されたと思います。今後についてはどのように考えていますか?
「期間中にたくさんの取材をいただいたので、サワーポメロを知る機会をいただけたと思います。そしてこのイベント自体の知名度もだいぶ上がったかと思います。いちき串木野は“食”の町ですから、サワーポメロをきっかけに焼酎やマグロ、つけ揚げなど、地元の名物や特産品も一緒に、楽しんで、好きになってもらえるようにできればなと思っているところです。」
お話いただきありがとうございました。ポメロの香りが心地よい琥珀糖をつまみながら本格焼酎を一杯というのも最高でした。ぜひサワーポメロを使った商品と焼酎のペアリングがいちき串木野市の飲食店でレギュラー商品になることを願いながら、 次なるイベントを楽しみにしたいと思います。
Information
■取材協力
お菓子の菊屋
住所:鹿児島県いちき串木野市上名78
ホームページはこちら
公式Instagramはこちら
■記事内の商品
・黄麹仕込み 伝
内容量:1800ml/720ml/300ml
原材料名:さつま芋(鹿児島県産)/米麹(国産米)
麹:黄麹
アルコール分:25%
【商品説明】
鹿児島県産の黄金千貫芋を黄麹で仕込みました。
甕仕込み・木桶蒸留・甕貯蔵の伝統製法にこだわった本格芋焼酎です。
柔らかな飲み口と、洗練された潤いのある後口が楽しめます。
研ぎ澄まされた焼酎を五感でお楽しみ下さい。
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